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2016/07/04

品川沖を望む古墳(東京都品川区 大井公園内古墳/大井林町古墳)

鮫洲駅にほど近い大井公園に古墳が残されているらしいので、見に行ってみようと思う。

昨年もそうだったように、今年の夏も猛烈に暑い。予報では今日の最高気温は体温以上になるという。ここまで暑いと車のエアコンもほとんど利かない。

公園下、第一京浜に面したコインパーキングに車を停め、一歩、外に出た途端、そこはもう灼熱地獄。温度計は40℃を超えている。

大井公園は武蔵野台地の東端、品川沖を望む丘陵上にある。埋め立てで海は遥か沖に遠ざかってしまい、公園の木々も大きくなったけれど、往時は海がよく見えたのではないか、と思う。木陰は少し涼しいが、今日は生憎全く風がなく、公園は草いきれと蝉時雨でむせ返るようだ。

目指す古墳は公園内の築山のような形で残されているという。
解説板も何もないのでどれが古墳か定かでないが、おそらくこれがそうなのであろう。

20160704 DSC_4188s大井公園内古墳

マウンドは昔日の墳丘が残っているのか、それとも後世の盛土か、という問題以前に、土留めの木組みやコンクリートの階段などで、もはや古墳だと言われても俄かには信じ難いが、周囲を見回してもそれらしきものは見当たらない。

20160704 DSC_4187s大井公園内古墳

20160704 DSC_4199s大井公園内古墳

文献によると規模は不明ながら墳形は円墳、円筒埴輪の破片が採取されたが古墳に並べられていたものかどうかはわからないようだ。


以前はここから南、山内容堂公の墓所の東隣に大井林町2号墳という前方後円墳があったらしい。昭和24年の発掘調査時点で既に墳丘はかなり破壊されており、遺存地形からやや軸の歪んだ前方後円墳と判断されたが、今では、5世紀代に築造された古墳の墳丘を取り込む形で6世紀代に改めて前方後円墳として築造されたもので、軸の向きはその際に変更されたもの、ということになっている
大井林町2号墳はそうした珍しい古墳であったようだが、残念ながら、公園・小学校建設で跡形もなく削平されてしまったようで、正確な跡地すら定かではないようだ。都内の宅地開発と遺跡保護の両立の難しさを改めて考えさせられた。

大井公園内古墳地図


<2017.7.16>
最近、品川歴史館が2005年に開催した「東京の古墳」特別展の関連書籍を偶然、手に入れたところ、「大井林町2号墳」は大井公園内古墳の「北」ではなく、「南」、山内容堂公の墓所のすぐ東側、山内家墓所内の大井公園寄りにあった、と記載されていたので、ブログ内の記述を訂正しました。