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2017/07/03

金色の雲を見上げる台地下の塚(埼玉県川越市 がんおい塚?)

前回紹介した「高階村史」に、極めて気になる記述があった。

「藤間の諏訪神社の低地にあるがんおい塚もこの時代の古墳かもしれない」。

砂新田のシベイ塚を見た後、時刻は既に18時半を回っているが、地図を見ると藤間の諏訪神社はここから僅か1kmほどの距離である。やや陽も傾いてきたが、急げば明るいうちに見に行けそうである。

「がんおい塚」とはおそらく「雁追塚」であろうから、何となくイメージ的に、西向きの眺望の頗るよいところではないか、と勝手に想像していたが、藤間の諏訪神社はそんなイメージとは反対向きに、南西から北東に走るシベイ塚と同じ舌状台地のちょうど反対側、南東を向いて崖の際に建っていた。

08 川越藤間諏訪神社

神社自体は古くからこの地に祀られているらしく、見たところ崖の縁に直接建てられているようである。よくある「神社古墳」のように、神社の土台が塚状になっている訳ではなさそうである。

09 川越藤間諏訪神社

境内にもそれらしきマウンドは見当たらないが、忠魂碑の立っているあたりの地面がやや膨らんでいるようにも見えるし、境内の南西の隅の方もやや盛り上がっているようにも思えるが、「高階村史」には「諏訪神社の低地にある」とあるので、境内を探すのではなく、眼前の崖を下りた周辺を探すべきなのかも知れない。

10 川越藤間諏訪神社忠魂碑

11 川越藤間諏訪神社境内奥

とは言え、何となくまだ境内をウロウロしてみる。御神木とされる杉の古木の切り株が大切に保存されている。

12 川越藤間諏訪神社御神木

境内から目前の崖下を望んでみるが、周辺はすっかり住宅が立ち並んでいて、ぱっと見ではそれらしいものは見当たらない。

13 川越藤間諏訪神社より崖下を望む

石段を下りて崖下をウロウロと往復してみたが、やはりそれらしい塚は見つからない。

14 川越藤間諏訪神社下の崖面(南西側)

15 川越藤間諏訪神社下の崖面(北東側)

神社の目前ではなく、どこか離れたところにあるのだろうか、手掛かりが全くなく、お手上げであるが、どうにも諦めがつかないので、崖に沿ってそのまま北東方向に進んでみた。

舌状台地上は末端まで住宅地が続いており、台地が尽きたところは新河岸川の川岸であった。
夕暮れで川面はよく見えなかったが、夕雲が金色に光っていて、思わず息を飲んだ。

16 川越藤間新河岸川夕景

がんおい塚は見つけられなかったが、その代わりに息を飲むような見事な夕陽を見せてもらった。
夕空に雁は飛んでいなかったが、その気になって見れば、金色に光る雲が雁の群れにも見えなくはない。。
今日はこの夕陽で締めくくることにして、家路に着くとしよう。

振り返れば、東の雲まで金色に染まっていた。

17 川越藤間新河岸川夕景

頭上に広がる金色の雲を見上げながら、ふと、がんおい塚からの眺めはこんなだったのかも知れない、と思った。


(地図)
川越藤間がんおい塚?地図



(参考資料)
「埼玉の古墳 [北足立・入間]」 2004年9月 塩野 博氏 さきたま出版会
「川越雑記帳2(川越見て歩き)」 http://blog.goo.ne.jp/kwg1840go



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