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2017/01/02

出現期の相模国首長墓(1)(神奈川県海老名市 秋葉山古墳群 1号墳~3号墳)

座間市にある実家からごく近いところに秋葉山古墳群という、国指定史跡の古墳群がある。座間丘陵という高台の丘陵地に沿って、前方後円墳3基、前方後方墳1基、方墳1基の計5基が史跡に指定されているほか、少し離れたところに墳形不明の1基がある。

秋葉山古墳群解説板

このうち、最も古い前方後円墳の築造年代は「3世紀後半」とされている。
「3世紀後半」と言えば、我が国最古級と言われる古墳で卑弥呼の墓とされる箸墓古墳や纒向石塚古墳(3世紀初頭~中葉の築造)から遅れること数十年、卑弥呼の死後、皇位を継承したとされる壹與の時代である。

秋葉山古墳群解説板


<1号墳>
4世紀代築造の前方後円墳で、古墳群の中では最も新しい時代のものとされる。
全長59m、前方部長26m、後円部直径33mと、やや前方部が長いが、全体的に整った形をしている。
古くから「山王山」と呼ばれる。

秋葉山1号墳

秋葉山1号墳

秋葉山1号墳


<2号墳>
3世紀末から4世紀初頭築造の前方後円墳で「秋葉山」と呼ばれてきた。古墳群の中では3番目の築造で、全長50.5m、前方部長は18.9mとやや短め、後円部直径は1号墳と同じ33m、括部から焚火の痕跡が見つかっている。後円部墳頂に近世の石碑が建てられており、階段が設けられている。

秋葉山2号墳

秋葉山3号墳

秋葉山2号墳


<3号墳>
群中で最古の3世紀後半、弥生時代から古墳時代への過渡期の築造とされ、丘陵の最も西寄りに築造されている。現存するのは後円部のみであるが、大正時代の記録から古くは南西方向に前方部があったことが判明している。発掘調査の結果、全長は推定で51m、後円部は直径38~40mとやや歪な円形で、削平されたと見られる前方部はごく短かったものとされている。

秋葉山3号墳

秋葉山3号墳

秋葉山3号墳(旧前方部?)


座間丘陵は、相模川沿いの低地である海老名耕地からもよく目立ち、相模原から座間を経てここ海老名まで延々と九里も続いていることから、古くから「相模横山九里の土手」と呼ばれている。
西側の眺望もよいが、1号墳から3号墳のある一帯は反対側、東側の眺望もよい。

秋葉山3号墳からの東側眺望

もし、ここを訪れる際は是非、大きなお世話だが夕焼けの日に訪れて頂くことを願う。夕焼けをバックにした丹沢の名峰、大山のシルエットを眼前に臨んだ時、少々大袈裟だが、この場所を選んだ当時の首長の「思い」に触れたように感じた。

秋葉山古墳群