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2016/02/19

ひっそりと佇む3基の円墳(福島県いわき市 高坂古墳群)

今回でいわきの仕事が完結するので、これが最後のいわき出張になりそうだ。いわき市内には、内郷駅の北西、新川を南に臨む高坂という高台に3つほど円墳があるらしいが情報が少ない。果たして無事辿り着けるだろうか。

駅前でレンタカーを借りて、高坂を目指す。6号陸前浜街道を右折、陸橋で常磐線を越えると高坂小学校が見える。所用は夕方からだが、それまであまり時間がないので、小学校校庭にある第3古墳からの見学となった。(古墳名称はいわき市ホームページによった)

<第3古墳>
高坂小学校の校庭、校舎の前のカヤの樹の下の土台が古墳らしい。直径20Mの円墳だそうだが、コンクリートブロックで四角に整形されていることもあり、知らなければ古墳には見えない。

高坂第3古墳


<第1古墳>
小学校の西隣に真光院というお寺があり、その墓地の中に第1古墳があるとのことだが、見当たらない。墓域の中央、高台のへりのところに真新しい石積みで囲まれた土盛りがそうだろうか。いわき市のホームページにある写真とは違うもののように見えるが、大きな銀杏の木がそれらしくも見える。周囲には直径20Mの円墳らしいものは見当たらない。時間もなくなってきたことだし、おそらくこれなのであろう。

高坂第1古墳か

境内の白梅からよい香りが漂っている。

高坂真光院の白梅

<第2古墳>
真光院のさらに西隣、第2古墳のある住吉神社はすぐそこに見えている。八幡太郎義家、賀茂次郎義綱、新羅三郎義光の父で、陸奥守として多賀城に赴任、前九年の役で活躍した源頼義の勧進というから由緒ある神社だ。

住吉神社社殿

住吉神社由緒

社殿の裏手にマウンドがあり、こちらはすぐにわかった。これも直径20Mの円墳だそうだ。

高坂第2古墳

高坂第2古墳

墳頂に碑があり、梵字のような文字が見えるが、残念、時間切れである。

狛犬が「なんだ、もう行くのか」と言っている(ように見える)。

狛犬吽形

狛犬阿形

高坂古墳群地図


(参考資料)
いわき市ホームページ 「内郷の炭鉱・史跡マップ」 p.6 http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1450859727180/simple/map4.pdf

2016/02/18

「古墳の博物館」の特異な前方後方墳(神奈川県横浜市 稲荷前古墳群)

これまであまり気にとめたことがなかったが、市ヶ尾にも古墳が残されていると知り、見に行ってみることにした。

国道246は高校に入って二輪免許を取った頃から何度となく通った馴染み深い道で、中でも青葉台と市ヶ尾の間のアップダウンはスケールが雄大で通るのが楽しみな場所だった。東名高速で横浜青葉インターを通る際も、急に視界が開ける場所である。

市ヶ尾と青葉台の台地を分かつ、この幅の広い谷は、おそらく谷本川が作った谷なのだろうと思うが、この谷に面した北岸に稲荷前古墳群はある。
横浜上麻生道路に面した一画に古墳見学用の駐車スペースがある。古墳へはここから階段で上っていける。

階段の登り口に、この上に何があるかを知らせる年季の入った案内板がある。

稲荷前古墳群階段下解説板

かつてはここに、前方後円墳2基、前方後方墳1基、方墳3基、円墳4基と9基の横穴墓が立ち並び、さながら「古墳の博物館」と言われるほどだったそうだが、多くは宅地開発で破壊され、現在は南端の3基だけが保存されている。

階段を上ると道は二手に分かれるが、どちらから上っても同じ頂上広場にたどり着く。

<16号墳>
丘陵を上り切ると、巨大な16号墳が雄大な姿を現す。
心の中でスミマセンと呟きながら、そっと墳丘に上らせてもらう。

稲荷前16号墳(北から)

前方部の少し回り込んだところに、藪に埋もれかけた解説板がある。

稲荷前古墳群現地解説板

二つの方墳を撥型の括部で連結したような特異な形の前方後方墳だそうで、確かに奇異な印象。

稲荷前古墳群現地解説板

16号墳は全長37.5M、幅14~15.5Mと数字にするとあまり大きな印象ではないが、マウンドの大きさは圧巻で感動的でさえある。

稲荷前16号墳(後方部南から)

稲荷前16号墳(北から)

<15号墳>
16号墳の北側に寄り添うように15号墳がある。
墳形は方墳だが規模は不明、現在の墳丘は復元されたもの。

稲荷前15号墳(復元墳丘)

<17号墳>
16号墳の南側に17号墳。こちらも方墳だが規模は不明。墳丘は昔のもののようだ。

稲荷前17号墳?


最後にもう一度、16号墳に上って、かつて丘陵地が続いていたであろう北側を眺めてみた。

稲荷前16号墳(南から)

住宅が立ち並んでいるあたりも、開発前は丘陵が続いていて、墳丘が立ち並んでいたのだろうか。

稲荷前古墳群地図

2016/02/08

熊野権現を祀る古式の前方後円墳(茨城県かすみがうら市 熊野古墳)

かすみがうらへの出張が急遽、先方の都合でキャンセルとなってしまった。他の仕事もさほど差し迫ってはいないので、そのままクルマで出掛けることにした。
どこに行くか全く制約はないが、勢いでそのまま常磐道に乗り、せっかくなので石岡の方まで行ってみた。
千代田石岡インターで常磐道を降りて、石岡市内へ向かっていると、「熊野古墳➡」という看板が目に入った。これも何かの縁、車を空き地に停めて木立の中を登ってみた。

熊野古墳解説板

全長63Mと意外に大きな前方後円墳で、しかも後円部の高さ8Mに比べて前方部が4Mと低く、5世紀前期の古い形式、とある。

そのまま進むと、前方に階段と熊野権現の社が見えた。神社が後円部の墳頂に建っているとすると、今いる場所が低い前方部、ということになる。確かに社までの高さは4Mほどありそうだ。

熊野古墳前方部

熊野古墳 後円部を望む

神社に手を合わせた後、来た道を振り返って、高い後円部から低い前方部を見下ろしてみた。前方部は低いだけでなく、幅も狭く、あまり広がっていないように見える。

熊野古墳 後円部から

熊野古墳 後円部から

地図で見ると、古墳は恋瀬川を望む河岸段丘の際にあり、木立を通して見ると相当高い場所に築かれているように思える。現在は隣接して恋する人達専用のホテルが建っているので、あまりよい立地とは言えないが、往時は眺望がよかったに違いない。

熊野古墳地図